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中学受験を意識するまで、ほとんど勉強をしたことがなかったA君。ある友人の一言で、通塾し偏差値60の学校へ合格してしまった。なぜか・・・

A君は、幼稚園の年長からサッカーを始めた。サッカーを極めたいと思い、週に3日サッカークラブに通っていた。
毎日家に帰ると夕食の時間、そして宿題。疲れて眠くて宿題だけすませるのがやっとの生活。
漢字の練習は学校のみ、読書の時間も取れなかったので国語の成績は悪かった。
クラスの友だちが、受験塾に行き始めた4年生になっても、A君は週3日のサッカー、宿題だけしかやらない生活は変わらなかった。
5年になるとクラスなかでは通塾している友達が多かったせいか、塾の話しで盛り上がることが多かった。
そんな話題にも、動じることもなく、自分のペースで過ごしていたA君だった。
そしてある日、A君は低学年でサッカーをやめたS君と話す機会があった。

S君は自分の夢をA君に語った。
「ばくは、大人になってもサッカーをやりたいんだ。おかあさんがその夢を叶える方法があるって教えてくれたんだ。サッカーの強い学校へ行って、凄いコーチに教えてもらっえばいいって。」
「今たくさん勉強すれば、高校で受験することないからサッカーばかりできるって。だから頑張るんだ。」

A君は、そこではじめて今のままよりも、S君の選択のほうが正しいかも知れないと思った。

家に帰って、母親に受験をしたいと話した。

S君との話しを聞き、母親も真剣に中学受験を考えるようになった。
もう、5年の2月を過ぎていた。

家の近くにあるのは、規模の大きくない受験塾のみ。
2つ先の駅へ行けば、大手塾がたくさんある。
しかし、いろいろ、調べ大手の塾では、失敗する可能性がありそうだと感じた。

第一に時間がもったいない。
第二にカリュラムの消化不良を起こしそうだ。
第三に出遅れ組みという意識で望まなければならない。

ダメでもともとという思いで、家の近くの個別塾にした。

行きたい学校数校の過去問題を片っ端からやった。
わかりきったことだが、ほとんど解けない。
しかし、ある学校の過去問だけは、他の学校よりも点数が出た。
何回やっても結果は同じ。

そこで、その学校の問題と相性があると判断。

サッカーも出来る学校で、偏差値は60。
その時の偏差値は40に満たない。

相性があるのだから可能性があると先生の判断で、その学校に絞った。
その学校対策の勉強に励む。

家での勉強の仕方に無駄があると判断した母親は家庭教師をつけることにした。

週4日の塾に、週2日の家庭教師。 費用は高額だったが、4年からの通塾を考えれば同じだと思うと母親は語っていた。

勉強時間は、塾から帰ってきて3時間。

1校に絞った勉強方法は賭けだった。

そして、賭けは当たった。

偏差値40に満たなかったA君が見事合格を果たしたのであった。

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